2013.10.18
貧困問題
こんにちは。スマイラです。
今日も最近読んだ本の感想を書こうと思います。この本です。
私は、恥ずかしながら、この本を読むまでいわゆる「貧困」について、あまりまじめに考えたことがありませんでした。
テレビや新聞で読むたびに「可哀相に・・」という程度の認識しかありませんでしたし、この本の中で散々批判されている「自己責任」的な考えも持っていましたし、何より「貧困問題」とは「経済問題」であり、お金や物があれば解消されるものなのだろう、と、漠然とですが考えていました。
しかし、この本を読んで、大いに蒙を啓かされました。
「貧困問題」とは、もちろん第一義的には「経済問題」とか「雇用問題」とかではありますが、それだけで解決するかというとそういうものではないのだということです。
この本の中では「居場所」とか「コミュニティ」とか「セーフティネット」と表現されるべきものが解体されてしまっていることを、極めて深刻にとらえています。
つまり、頑張るにせよ、頑張ることのできる(もっといえば、頑張ることを許してくれる)場がないということです。
象徴的な話として、著者の湯浅さんは東大卒ですが(もう一人の著者の茂木さんもそうですね)、東大に入った当時は「自分が努力したから」と考えていたのだそうです。
しかし、たとえば心置きなく勉強の時間をたっぷり取ったり、塾に通ったり、そういうことのできる家庭環境、すなわち「場」があって初めて成し遂げられたものだということに気がついたと書かれています。
実際に、この本の中では、家庭環境から高校進学を断念した子も出てきます。
茂木さんは、こういったことも含めて、自己責任論を「森の中に咲いている花が他の生き物とのつながりのなかで花を咲かせているように、成功したときの成果は一人だけのものでもないし、逆に失敗したときの責任も一人のものでもない。」と批判しています。
私同様「貧困問題ってこんなもんなんじゃないの?」と思っている方に特におすすめします。示唆の多い本だと思います。
ご相談はこちらからどうぞ!
お待ちしています!
多摩、府中のブランド・ネーミングなら
スマイラ特許事務所
今日も最近読んだ本の感想を書こうと思います。この本です。
![]() | 貧困についてとことん考えてみた (NHK出版新書 390) (2012/10/05) 湯浅 誠、茂木 健一郎 他 商品詳細を見る |
私は、恥ずかしながら、この本を読むまでいわゆる「貧困」について、あまりまじめに考えたことがありませんでした。
テレビや新聞で読むたびに「可哀相に・・」という程度の認識しかありませんでしたし、この本の中で散々批判されている「自己責任」的な考えも持っていましたし、何より「貧困問題」とは「経済問題」であり、お金や物があれば解消されるものなのだろう、と、漠然とですが考えていました。
しかし、この本を読んで、大いに蒙を啓かされました。
「貧困問題」とは、もちろん第一義的には「経済問題」とか「雇用問題」とかではありますが、それだけで解決するかというとそういうものではないのだということです。
この本の中では「居場所」とか「コミュニティ」とか「セーフティネット」と表現されるべきものが解体されてしまっていることを、極めて深刻にとらえています。
つまり、頑張るにせよ、頑張ることのできる(もっといえば、頑張ることを許してくれる)場がないということです。
象徴的な話として、著者の湯浅さんは東大卒ですが(もう一人の著者の茂木さんもそうですね)、東大に入った当時は「自分が努力したから」と考えていたのだそうです。
しかし、たとえば心置きなく勉強の時間をたっぷり取ったり、塾に通ったり、そういうことのできる家庭環境、すなわち「場」があって初めて成し遂げられたものだということに気がついたと書かれています。
実際に、この本の中では、家庭環境から高校進学を断念した子も出てきます。
茂木さんは、こういったことも含めて、自己責任論を「森の中に咲いている花が他の生き物とのつながりのなかで花を咲かせているように、成功したときの成果は一人だけのものでもないし、逆に失敗したときの責任も一人のものでもない。」と批判しています。
私同様「貧困問題ってこんなもんなんじゃないの?」と思っている方に特におすすめします。示唆の多い本だと思います。
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