2013.02.22
互いに利のある関係
こんにちは。スマイラです。
今、この本を読んでいます(数ページを残してほぼ読み終わりました)。
私のドラッカーに関する知識といえば、せいぜい大ヒットした「もしドラ」を読んだ程度でした。
この本を読んで、これまでドラッカーをずいぶん誤解していたな、と感じるところがありました。
私はドラッカーをアメリカの人だとばかり思っていたのですが、出身はウィーンで、1937年にアメリカに渡っています。
ドラッカーは1909年生まれですから、人格の基礎を形成するであろう20代までのほとんどをヨーロッパで過ごしたということです。
もうひとつの誤解は、ドラッカーと聞くと、企業サイドとか経営者サイドからものを見て、論じているように感じていました。
本のタイトルもそういうものが多い感じがしますし、会社社会でも、役職の上の人がそれとはなしに引用してみたり、経済紙などでもしばしば用いられたりしているからです。
しかし、この本を読むと、ドラッカーの考え方のスタートには「人間(個人)の幸せ」というものがあるように思います。
そして、歴史を見ると、革命も、経済も、人間を幸せにすることはできなかった。
つまり、「イズム」では人間を幸福にすることはできなかった、という歴史の大きな前提に立ち、そこから「では何が人間を幸せにするのか?」ということを、様々な著書で論じているのだと思います。
ドラッカーが日本企業に警告を発した部分として、こんなことが書かれています。
「『いいものを作って安く売って何が悪い』とばかりにさかんに対米輸出を行っていた日本企業に、それでは行き詰ってしまうと警告を発してくれていたのです。
いいものを作って売ること自体は悪くないのですが、現地に雇用を発生させるなど、互いに利のある関係でなければ長続きはしないといったのです。」
これは、部分だけ(たとえば、自分だけ、ひとつの会社だけ、ひとつの産業だけ、ひとつの国だけ)がいい目に遭うことを望むことはできない、ということを示唆しているのだと思います。
安いものを買って、自分だけが得をしていると思っていたら、自分の給料はそれ以上に下がり、あまつさえ国全体の経済さえも沈んでしまった、というような状況に近いようにも思えます。
この本は、1986年に発行されていますが、そのときよりも今の方が「互いに利のある関係」は重要になってきているのではないでしょうか?
ご相談はこちらからどうぞ!
お待ちしています!
多摩、府中のブランド・ネーミングなら
スマイラ特許事務所
今、この本を読んでいます(数ページを残してほぼ読み終わりました)。
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私のドラッカーに関する知識といえば、せいぜい大ヒットした「もしドラ」を読んだ程度でした。
この本を読んで、これまでドラッカーをずいぶん誤解していたな、と感じるところがありました。
私はドラッカーをアメリカの人だとばかり思っていたのですが、出身はウィーンで、1937年にアメリカに渡っています。
ドラッカーは1909年生まれですから、人格の基礎を形成するであろう20代までのほとんどをヨーロッパで過ごしたということです。
もうひとつの誤解は、ドラッカーと聞くと、企業サイドとか経営者サイドからものを見て、論じているように感じていました。
本のタイトルもそういうものが多い感じがしますし、会社社会でも、役職の上の人がそれとはなしに引用してみたり、経済紙などでもしばしば用いられたりしているからです。
しかし、この本を読むと、ドラッカーの考え方のスタートには「人間(個人)の幸せ」というものがあるように思います。
そして、歴史を見ると、革命も、経済も、人間を幸せにすることはできなかった。
つまり、「イズム」では人間を幸福にすることはできなかった、という歴史の大きな前提に立ち、そこから「では何が人間を幸せにするのか?」ということを、様々な著書で論じているのだと思います。
ドラッカーが日本企業に警告を発した部分として、こんなことが書かれています。
「『いいものを作って安く売って何が悪い』とばかりにさかんに対米輸出を行っていた日本企業に、それでは行き詰ってしまうと警告を発してくれていたのです。
いいものを作って売ること自体は悪くないのですが、現地に雇用を発生させるなど、互いに利のある関係でなければ長続きはしないといったのです。」
これは、部分だけ(たとえば、自分だけ、ひとつの会社だけ、ひとつの産業だけ、ひとつの国だけ)がいい目に遭うことを望むことはできない、ということを示唆しているのだと思います。
安いものを買って、自分だけが得をしていると思っていたら、自分の給料はそれ以上に下がり、あまつさえ国全体の経済さえも沈んでしまった、というような状況に近いようにも思えます。
この本は、1986年に発行されていますが、そのときよりも今の方が「互いに利のある関係」は重要になってきているのではないでしょうか?
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