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2013.10.18

貧困問題

こんにちは。スマイラです。

今日も最近読んだ本の感想を書こうと思います。この本です。

貧困についてとことん考えてみた (NHK出版新書 390)貧困についてとことん考えてみた (NHK出版新書 390)
(2012/10/05)
湯浅 誠、茂木 健一郎 他

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私は、恥ずかしながら、この本を読むまでいわゆる「貧困」について、あまりまじめに考えたことがありませんでした。

テレビや新聞で読むたびに「可哀相に・・」という程度の認識しかありませんでしたし、この本の中で散々批判されている「自己責任」的な考えも持っていましたし、何より「貧困問題」とは「経済問題」であり、お金や物があれば解消されるものなのだろう、と、漠然とですが考えていました。

しかし、この本を読んで、大いに蒙を啓かされました。

「貧困問題」とは、もちろん第一義的には「経済問題」とか「雇用問題」とかではありますが、それだけで解決するかというとそういうものではないのだということです。

この本の中では「居場所」とか「コミュニティ」とか「セーフティネット」と表現されるべきものが解体されてしまっていることを、極めて深刻にとらえています。

つまり、頑張るにせよ、頑張ることのできる(もっといえば、頑張ることを許してくれる)場がないということです。

象徴的な話として、著者の湯浅さんは東大卒ですが(もう一人の著者の茂木さんもそうですね)、東大に入った当時は「自分が努力したから」と考えていたのだそうです。

しかし、たとえば心置きなく勉強の時間をたっぷり取ったり、塾に通ったり、そういうことのできる家庭環境、すなわち「場」があって初めて成し遂げられたものだということに気がついたと書かれています。

実際に、この本の中では、家庭環境から高校進学を断念した子も出てきます。

茂木さんは、こういったことも含めて、自己責任論を「森の中に咲いている花が他の生き物とのつながりのなかで花を咲かせているように、成功したときの成果は一人だけのものでもないし、逆に失敗したときの責任も一人のものでもない。」と批判しています。

私同様「貧困問題ってこんなもんなんじゃないの?」と思っている方に特におすすめします。示唆の多い本だと思います。



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Posted at 23:06 | レビュー | COM(0) | TB(0) |
2013.10.17

年収150万円!

こんにちは。スマイラです。

この本を読んでみました。

年収150万円で僕らは自由に生きていく (星海社新書)年収150万円で僕らは自由に生きていく (星海社新書)
(2012/11/22)
イケダ ハヤト

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センセーショナルなタイトルと内容で賛否両論の本のようです。著者は有名なブロガーなのだそうで、それも話題になっている一因なのでしょう。

まあ、本のタイトルってのは、数字を入れて、センセーショナルにする、ってのが売れるための王道のようなので(それに多くの書籍の題名は編集者が付けているようですし)、そこに飛びつくのはまさに「飛んで火に入る夏の虫」って感じなのかもしれませんね(笑)。

それはともかく、私はこの本を読んで、なかなか面白い視点なんじゃないかなあ、と思いました。

著者の主張は多岐にわたりますが、私が、我々世代ももっと慎重に考えるべきじゃないかな、と思ったことは「お金至上主義」といって少々言葉が過ぎるのであれば、「経済発展至上主義」が無批判に善であるということについてはもっと見直されてもいいのではないか、ということです。

経済が発展していることは、少なくともしていないことよりもいいことである、というのは、ほぼ現代の定理になっていると思います。

しかし、それによって失ったものにも目を向ける時期、あるいは世代に入っているのかもしれません。

経済至上主義は、その原理的な性質として「拡大一辺倒」の要素を持っていると思います。しかし、拡大すればした分だけ我々の社会や生活が幸福になるかというとそうともいえない。いや、むしろ不幸にしている面も少なくないんじゃないか、という疑問が生じる時期と世代といってもいいのかもしれません。

原発しかり、みずほの反社会勢力への融資しかりで、「食っていくためにはしょうがないんだ」「我々が生き残っていくためにはしょうがないんだ」という主張で、本来立ち止まって考えるべきときにも、思考停止の抑圧が働いているように思えます。

「年収150万円」は少々極端なのだとしても、資本主義という大きなシステムの中でお金を得ようとするために、失ったり、粗末にしたりしているものに目を向けるきっかけになりました。



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Posted at 22:45 | レビュー | COM(0) | TB(0) |
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